更年期障害はなぜ起こる?40代女性の体内で起こる複雑な変化

更年期障害はなぜ起こる?40代女性の体内で起こる複雑な変化

私も含めて、今、プレ更年期の方もやがて更年期を迎えます。
このページでは「更年期障害がおこるメカニズム」についてお話しようと思います。

・・というのも、いずれ自分の体に起こることとはいえ、ちょっと切ない話なのです。
更年期の知識が全くない方にはぜひ読んでいただきたいなと思います。

更年期は「卵巣の老化による女性ホルモン不足」の状態が原因なのですが、そもそも「女性ホルモンは、卵巣が独自に判断して分泌しているものではない」というシステムに問題があります。

女性ホルモンの分泌を調整しているのは、脳の「視床下部」というところです。
卵巣の状況を判断して、同じ脳内の「脳下垂体」に「そろそろ卵巣にホルモン分泌させなさい」と命令を出します。

サラリーマンに例えるなら「視床下部」と「脳下垂体」は「上司と部下」のようなもので、脳下垂体は視床下部の「従順な部下」のように働きます。(実際は上下関係などありません)

さて、上司の命令に従って脳下垂体は、2種類ある女性ホルモンの種類から、卵巣に「今はこのホルモンを分泌しなさい」と「指示書」を出します。

「指示書」を受け取った卵巣は、指示どおりのホルモンを分泌していました・・・今までは・・・。

更年期の女性のからだ~更年期の女性の体内は大騒ぎ~

更年期の女性のからだ~更年期の女性の体内は大騒ぎ~

「女性ホルモン製造工場」である「卵巣」は、年を重ねるにつれ生産能力が衰え、徐々にホルモン分泌量が減少しておりました。やがて「卵巣工場の寿命」が近づく頃になると、女性ホルモンの分泌量が急激に減少しはじめました。

しかし、本社にいる視床下部は「ホルモン分泌量」(データ)でしか状況判断しておらず「卵巣工場の老朽化」のことなど全く知らないのです。

本社が工場の状況を把握しておらず、無理な「出荷ノルマ」だけを課して工場が困る・・そういう事って現実社会でもありますよねぇ。まさにそんな感じです。

視床下部からすれば「なぜ卵巣からホルモンがなかなか分泌されないのだ?」「命令が足りないからか?」と勘違いして、脳下垂体に「もっと卵巣を稼働させろ!」と命令します。

部下の脳下垂体は従順ですから、上司の命令どおりに「ホルモンつくれ!もっと働け!」と、卵巣に指示書を送りつけるのですが、卵巣はどう頑張ってもその指示には従えません。

すると、本社の視床下部は「俺の指令に従えないのか?」と大興奮で怒りまくります。
脳下垂体は上司の怒りを何とか抑えようと、24時間ぶっ続けで卵巣に「働け!働け!」と、卵巣に向けて指示書を出しまくるのです。

卵巣からすれば「もう無理です!勘弁して下さい。」と悲痛な叫びをあげてるのに、現場の声など全く届きません。

視床下部は、怒りまくりの興奮状態ですから、いつしか冷静な判断能力を失ってしまいました。

困ったことに、視床下部は「女性ホルモン」だけでなく「自律神経のバランス」もコントロールする役職なので、さぁ大変!
自律神経に対しても「誤った命令」を出すようになります。

自律神経は胃腸の働き、血液循環、呼吸、睡眠、など全身を管轄している神経です。
脳からの指令を受けて「交感神経」と「副交感神経」の2つの自律神経が、交互に切り替わることで機能しています。

24時間、脳の視床下部・脳下垂体は大興奮状態ですから、自律神経が乱れて身体がリラックスできず「筋肉・血管の緊張状態」が続きます。

体温を急速に高くしたり、鼓動を早めたりすることで、動悸、息切れ、めまい、イライラ、ほてり(ホットフラッシュ)などの症状がでるようになります。これが更年期障害なのです。

更年期障害のしくみ~より詳しく更年期を理解しましょう~

もう少し、医学的に詳しく知りたい方のために補足します。

この話の中で、脳の視床下部が脳下垂体に出していた「命令」とは「性腺刺激ホルモン」脳下垂体が卵巣に出していた「指示書」とは、性腺刺激ホルモンの「卵胞刺激ホルモン」(FSH)と「黄体化ホルモン」(LH)です。

卵巣から分泌される女性ホルモンは2種類あり、脳下垂体が「卵胞刺激ホルモン」を分泌し、卵巣に届くと、「エストロゲン」(卵胞ホルモン)が分泌され、「黄体化ホルモン」が卵巣に届くと「プロゲステロン」(黄体ホルモン)が卵巣から分泌されます。

「エストロゲン」が十分に分泌された後に「プロゲステロン」が分泌されるという順番があり、卵巣機能が衰えると「エストロゲン」が減少していきます。
ですから、更年期の女性は「常にエストロゲンの欠乏状態」なのです。

脳下垂体は、「エストロゲン」の分泌を促すために「卵胞刺激ホルモン」(FSH)を24時間ガンガン卵巣に分泌しまくり「エストロゲンを作れ!」と命令するのです。

脳が興奮状態ですから、同じ視床下部でコントロールされている自律神経も「交感神経」と「副交感神経」の切り替わりのバランスが乱れてしまい、心身に更年期障害があらわれるのです。

いかがでしたか?更年期の女性の体って切なくないですか?

特に卵巣なんて、50年近く一生懸命働いてくれたのに、その晩年は「ムチ打ちの刑」のごとくの仕打ちを受けるんですよ。
そして、自律神経を通じて、体中で「もう勘弁してください!」と悲鳴をあげるのです。

それも、すでに閉経して、完全に卵巣機能が停止しているのに、脳の視床下部は気づいていておらず、脳下垂体は「ホルモン出せ!出せ!」と、しばらくムチ打ち続けるのです(涙)

・・・で・・・やっと脳や自律神経が落ち着いて「更年期」を抜けるのが閉経から5年後・・・・長いですね。

更年期を楽に過ごすには~更年期対策が必要です~

更年期を楽に過ごすには~更年期対策が必要です~

もちろん、女性全員が更年期障害で苦しむわけではありません。
症状が出ても1年でおさまる人もいれば、10年続く人もいます。症状によっては、それ以上かかる場合もあります。

ではその差は何なのでしょうか?
1つ確実に言えるのは「どのようにプレ更年期を過ごすかで更年期が変わる」ということです。

プレ更年期の今、すでに「更年期障害に似た症状」を感じている方は、原因を究明し、症状を改善しておかないと、更年期にはもっと症状が重くなる場合があります。

また、プレ更年期のあいだに、「更年期を迎える心構え」や「予防対策」がどれだけできているかによってもちがってきます。

これからそんなお話もしていきますが、「プレ更年期」は女性にとって「とても大切な時期」であるということなのです。

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